ポテトチップスがまさかの白黒に!?印刷会社の3代目が考える、パッケージの「色の引き算」とこれからの表現

みなさん、おはようございます。近森謄写堂の近森純一郎です。
5月も半ばを過ぎ、高知では汗ばむ日も増えてきましたね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今日は最近ニュースやSNSで話題になっている「あるお菓子」の時事ネタについて、印刷会社の視点から少しお話ししてみたいと思います。なんと、あのカルビーの「ポテトチップス」などのパッケージが、これまでの鮮やかなカラーから「白と黒の2色」に変更されるというのです。最初に聞いたときは「えっ、本当に!?」と、印刷のプロである私も思わず驚いてしまいました。

世間を驚かせた「モノクロポテトチップス」のニュース

カルビーが一部商品のパッケージをモノクロにする理由は、中東情勢の緊迫化に伴う「ナフサ不足」によるものだそうです。パッケージの印刷インクにはナフサ由来の原料が使われているため、インクの調達が非常に不安定になっていることが背景にあります。

お店の棚に並ぶお菓子の袋といえば、赤や黄色といった「美味しそう!」と思わせる鮮やかな色彩が当たり前ですよね。それが突然、白と黒だけの世界になる。SNSでは「食欲がわかない」という驚きの声から、「逆にレトロでかっこいい」「ミニマルでおしゃれ」という声まで、本当にさまざまな意見が飛び交っています。長年親しまれてきた商品のトレードマークとも言える「色」を手放すというのは、メーカーにとってはもの凄く大きな決断だったはずです。

イメージ戦略なのか、それとも切実なコストと供給のリアルか

世間では「あえて話題を作るためのイメージ戦略なのでは?」という見方もあるようです。同時に「本当にそれほどインクが足りないの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

印刷の現場を知る私からお伝えすると、これは決して単なる話題作りではなく、非常に現実的で切実な「防衛行動」だと感じます。カラー印刷は4色のインクを掛け合わせて表現するため、色数が多いほど使うインクの種類も印刷工程も増えます。今回のモノクロ化は、単にインク代を安く抑えるコスト削減の話ではありません。先々の資材調達が分からない状況の中で、「パッケージが作れないから商品をお店に届けられない」という最悪の事態を防ぐための最優先の選択なのです。外見の華やかさを一時的に諦めてでも、中身の商品を確実にお客様に届け続ける。ものづくりを行う企業として、非常に一本芯の通った、誠実な姿勢の表れではないでしょうか。

「色を減らす」ことで逆に見えてくる、デザインの力

しかし、ピンチはチャンスという言葉の通り、私はこの「白黒のポテトチップス」が店頭に並んだとき、ものすごい存在感を放つのではないかとワクワクしています。

これまでは「目立つためにカラフルにする」のが当たり前だったお菓子売り場で、ぽつんと白黒の袋が並んでいたら、嫌でも目が留まりますよね。「引き算の美学」ではありませんが、色を極限まで削ぎ落としたからこそ、逆に商品のロゴや、私たちが長年信頼してきたブランドの「本質」がグッと際立ちます。「ポテトチップスといえばあの色」という強い記憶が私たちにあるからこそ、白黒になってもそれが何であるかを認識できる。これは、カルビーという企業がこれまで築き上げてきた歴史と、お客様との信頼関係があるからこそ成立する、究極の表現方法なのかもしれません。

私たち「表現の相談所」が、お客様の困りごとにできること

私たち近森謄写堂は、ここ高知の地で70年以上にわたり、地域の皆さまの印刷やデザインに向き合ってきました。長年お付き合いのあるお客様から「いろいろな物が上がって予算が厳しい」というご相談をいただくことも増えています。

そんな時、私たちは単に「じゃあ、仕様を落としましょう」といったネガティブな提案はしたくないのです。私たちは単なる印刷会社ではなく、お客様の困りごとを解決する「グラフィックサービス業」でありたいと考えています。「予算や資材に制限があるなら、あえてそれを逆手に取って、新しい価値や驚きを生む表現に変えてみませんか?」と提案できる、そんな「表現の相談所」でありたいのです。紙の印刷に縛られる必要もありません。WEBや別の手法も含めて、お客様にとって今、何が最適なのかを一緒にトコトン考えます。

私たちのロゴにも、そんな「お客様の行く先を明るく照らす存在でありたい」という想いが込められています。老舗としての安心感と3代目らしい新しい感性で、みなさまの「伝えたい」に寄り添い続けます。「予算で悩んでいて…」「新しい見せ方に挑戦したい!」という時は、どうぞいつでも、お気軽に私たち近森謄写堂にご相談ください。