大手監査法人から「写経」の依頼!? 印刷会社の枠を超えて、私たちができること

みなさま、おはようございます!近森謄写堂の近森純一郎です。

いつもブログを覗いてくださり、本当にありがとうございます。

とある方から「最近の印刷会社って、チラシ以外にどんなことしゆうが?」と声をかけていただきました。

世の中のデジタル化がぐっと進むなかで、「印刷会社=紙にインクを刷る場所」というイメージを持たれている方も、まだまだ多いかもしれません。

突然舞い込んだ「個人情報の写経」というご相談

お電話口で担当者の方がおっしゃったのは、こんな言葉でした。

ところが先日、私自身も思わず背筋が伸びるような、そして「印刷会社の役割って本当に広いがやな」と深く実感する出来事がありました。

なんと、大手監査法人様から、思いもよらない一本のお電話をいただいたのです。

「近森謄写堂さんで、個人情報の『写経』のような作業をお願いすることはできますか?」

最初にお聞きしたときは、正直に言って驚きました。

お寺で心を込めてお経を一文字ずつ書き写す、あの「写経」を印刷会社に……?

と一瞬頭をよぎったのですが、もちろん仏教の修行の話ではありません。

詳しい業務内容については厳格な守秘義務があるため明かせませんが、

要するに、極めて機密性の高い個人情報を、一文字のミスも許されない環境下で慎重に書き写し・整理・データ化していくという、

途方もなく繊細な仕事のご相談でした。

これまで弊社でも経験のない特殊な内容です。

「まさか、うちにそんなお話が?」と最初は不思議に思いました。f

ですが、お話を伺ううちに、先方がなぜわざわざ近森謄写堂に声をかけてくださったのか、その理由が見えてきたのです。

「謄写」のDNAと、Pマークが結んだ信頼

その一番の決め手となったのが、弊社が取得している「プライバシーマーク(Pマーク)」でした。

監査法人様が扱う情報は、企業や個人の命綱ともいえる極めてデリケートな情報ばかりです。

外部の会社に少しでも作業を委託するとなれば、情報漏洩のリスク管理体制が何よりも厳しく問われます。

その点、近森謄写堂では個人情報保護の重要性を重く受け止め、社内のセキュリティ体制や運用ルールを徹底して整え維持しています。

加えて、私たちの社名にある「謄写(とうしゃ)」という言葉。

1953年の創業当時、私たちは「ガリ版(謄写版)」と呼ばれる印刷技術からスタートしました。

鉄筆を使ってロウ原紙を一筆一筆削り、文字を刻んでインクで写し取る。

まさに、手作業で文字を正確に写し取ることから始まった会社です。

時代は変わり、機械や技術は大きく進化しましたが、大切な文字や情報を預かり、間違いなく形にして届けるという

原点は、創業から70年以上経った今も全く変わりません。

「情報の安全がしっかり担保されていること」、そして「文字を正確に写し、扱う技術と誠実さがあること」。

その2つを信じてご依頼いただけたのだと分かったとき、社業を誇らしく思うと同時に、「絶対にやり遂げよう」と気が引き締まりました。

紙に刷るだけではない「グラフィックサービス業」

無事に数日間の仕事を終え、先方から感謝のお言葉をいただいたとき、胸をなでおろすと同時に、改めて考えさせられました。

印刷会社の仕事って、本当に多岐にわたるんだなと。

世間一般では、「印刷会社=ポスターやチラシ、パンフレットを紙に印刷する仕事」と思われがちです。

もちろんそれは私たちの土台であり、職人が長年磨き上げてきた誇るべき技術です。

しかし、私たちが本当にお届けしている価値は、単に「紙にインクを載せること」だけではありません。

お客様が「誰かに何かを正確に伝えたい」「大切な情報を綺麗に整理して残したい」「自社の想いをカタチにしたい」と願ったとき、

その困りごとをどうすれば一番安全に、美しく、わかりやすく解決できるか。

私たちは、紙という素材の枠にとらわれず、デザインや情報設計、データ処理、セキュリティ管理まで含めてトータルでお手伝いする

「グラフィックサービス業」でありたいと考えています。

ですから、今回の「写経」の前例のないお困りごとであっても、私たちの技術やセキュリティ体制でお役に立てるなら、喜んで知恵を絞ります。

困ったときに思い出してもらえる「表現の相談所」として

70年の歴史があるからこその安心感や品質へのこだわりはしっかりと守りつつ、

これからの時代に合わせた新しい感性と柔軟な姿勢で、みなさまの力になりたいと思っています。

「こんなこと、印刷会社に相談してもえいろうか?」
「まだ企画も固まっていなくて、紙にするかWEBにするかも決まってないんだけど……」

そんなふうに迷うことがあれば、遠慮なくそのままの形でお話ししてください。

私たちは印刷の注文を受けるだけの窓口ではなく、お客様の想いや困りごとをじっくり伺い、一緒に解決策を見つける「表現の相談所」です。